アムウェイに誘われた話
あれから5年もたったから書いても大丈夫と思います。
地元から離れて暮らした後、久々に帰ってきました。そのころ学生時代のクラスメイトが懐かしくちょっと会おうと思って連絡を取りました。
そのときSNSを通してアムウェイの箱や製品を持っていたのは知ってたけれども、まさかあそこまで勧誘が下手くそだとは思いませんでした。
下手こいたところ1
まずは落ち合う場所。こちらから声をかけてみたとはいえ、まさかの遠方での集合となった。
電車で20分、そこから徒歩15分。せめてお互いの中間地点にしてほしい。
ま、それはええじゃろ。
下手こいたところ2
勧誘の導入。将来お金に困ったらどうするのか、今の仕事に不満がないのか、といった不安を煽るようなやり方。
しかし、必ずしもお金だけを目的に仕事をしているわけではないことを考えれば、これは現在その仕事をしている人をバカにした言い方となっている。
もちろん生活のためにお金を稼ぐ必要があるけれども、それは個人の自己管理の問題で、他人に言われることではない。
もしかしたら、ブラック企業に務めている人がいて、そんな人に向けた手助けのつもりで発した言葉なら多少の良心はあるのかもしれない。
老後の生活資金にしても同様に自己管理の問題だ。
ま、これもええわ。
下手こいたところ3
勧誘方法。お金の話に食いつかなかったら今度は相性がどうのと言って、最近心理学にハマっているんだと宣う。
アドラーとかユングとかフロイトとかあるけれども、どのような心理学にハマっているのかと聞いてみると、個性心理学だと。
しかもアプリを使って生年月日で相性が良いとかどうとか。
どうやら学問として一般に広まっているような心理学ではなく、何やら昔話に聞いた動物占いのようなものだった。
信じる信じないは個人の問題なのでどうでもいいとして、なぜそれで相性が良ければアムウェイの勧誘へとつながるのか。
無知をひけらかして勧誘に乗るとでも思ったのか。
ま、これもええ。
下手こいたところ4
個人的にはこれが最大の不審点となった。勧誘者本人の仕事、つまり学生時代に目指していた職業はどうなったのかということ。
もし彼女がその夢を叶えた上で、あるいは別の仕事を見つけた上で、アムウェイをやっているのなら何も文句は言うまい。
見習いまでなったところでアムウェイにシフトし、自分の仕事をやめてしまった。
これは青春時代を共に過ごした同級生として非常に残念なことだ。
しかし、これが下手こいたところ2の他人の仕事をバカにする態度に表れるのかもしれない。
下手こいたところ5
自分の稼ぎを示さない。これも不可解な点だ。
もし儲かると勧誘するのなら、どこから何をいくらで仕入れて、誰にいくらで売って、月の収支がいくらになっているのかぐらいは示してほしい。
ここを隠して儲かると言ってお金が入るシステムだけを紹介するのは騙しているようなもの。具体性がない。
最初にこの点を自身の経歴を含めて話せば印象もずいぶん変わるだろう。
といった具合で特に加入したいとも思えず、気になるところを論ってみました。
商品についてはどうでもいいです。
同じ商品でももっと安く買えるとか、安い商品を高く売っているとか、そういう意見があるけれども、それは個人の価値観の問題だから何も問題とはならないのです。
そんなこと言ったら古物商とかフリーマケットとかどうなるのか。
単に勧誘が下手くそで、不信感を募らせるだけのものとなったことが問題です。
しかし、小さなコミュニティを作って小遣い稼ぎをうまくやっている主婦もいるようだから、
もし勧誘するのならもっとうまくやってもらいたいものだ。
結局、マルチまがいとか何とか批判されているけれどもアムウェイをやるかどうかは自分で判断すればいいのです。
自己判断ができないなら、まずは話を聞くだけで止めておくのがおすすめです。
聞くだけはタダ。足を突っ込んで底なし沼に入ったら終わりです。